普段皆さんもよく見るのではないかと思いますが、今日はYouTubeなどの動画レッスンについて考えてみたいと思います。
少し長文になりますが、ディープめな内容ですので是非ご一読ください。
初心者の方も勿論ですが、中~上級者にも上達を阻む罠が沢山あります。
先日も歴の長い方から同じようなご相談をお受けしたので、この記事が少しでも皆さんの助けになればと思います。
(2009)マサチューセッツ州、1st album制作時
おおまかに、2つのタイプ
完全に独断と偏見ですが、以下の2タイプに分かれると思います。
・弾いてみた系
人気の曲を誰かが説明したり、演奏している動画(参考にしたらレッスンを受けているようなものです)
・ハウツー系
正しい○○の仕方、かっこいい○○の仕方、○○の覚え方、これさえ知れば○○できる
ダメな動画の見方
弾いてみた系など見るときは、その人の弾き方が全て正しいんだ!と思いこむのは少し危険です。
というのも、弾いてみた系の動画は基本的にアマチュアの方が投稿されているものが圧倒的に多いです。言い換えればギターのうまい近所のお兄ちゃんや先輩をお手本にしているようなものです。
お兄ちゃんの真似するのは良いですが、近所のギター兄ちゃんは皆さんに合った弾き方を教えてくれる先生ではありません。
初心者からみたら上手なお兄さんかもしれませんが、プロから見れば上っ面を派手に弾いてるだけのお兄さんがとても多いです。
「いや、弾き方を知りたいだけなんで…」という事であれば問題ないですが、1点ご注意下さい。
弾きたいけど弾けない状態の方が見ると思いますので、無理矢理弾こうとしてフォームがめちゃめちゃになることが多いです。
これをあまり続けてしまうとフォーム修正が難しくなり、今後の上達の妨げになります。
ある程度は修正可能ですが、遠回りです。また変なクセがついてフォームの修正が不可能になる場合もあります。
しかしもっと気をつけるべきなのはハウツー系の動画を見る時です。
皆さんがスケールの使い方を勉強しているとしましょう。
Aさんと、Bさんの言っていることが違うことがあります。
YouTube に限って言えば、 C さんも D さんも Eさんもいます。
いっぱいいすぎて何がなんだか… 人によって言っている事が違う…
残念ですが、これが当たり前なんです。動画で教えている方々が学んできた流派やバックグラウンド、スタイルまで違うからです。
その為、正解は1つではなく色んな考え方がある。と知っておいてください。
でも誰をあてにすればいいかわかりませんよね。日本だけならまだしも世界中とつながっているのですから、きりがない…。
では、違う事を話す人達が悪いのでしょうか?そうではありません。
そして、あなたも悪くありません。
大事なのは情報の受け取り方です。
それさえ知っていれば、動画を見ても大丈夫です。
健全な動画の見方
いきなり結論
目移りせず、一つのものをじっくり学ぶこと。
自分がこれが大事だというものを決めたら、他のものは見ないようにしてください。違う事を話す先生もいますが先も述べたように、いくつもの正解があるっていうだけの事です。
いくつも見るから混乱するのです。この動画もおすすめ、この動画もおすすめ…って出てきますね。あれにハマったら、広告で利益を出している企業側の思惑通りです。
そしてその先生の言われることが正しいと思うなら、他の先生にはつかずその方に直接習うのが100倍ご自身の為です。
この先、色々見て混乱を続けるのであれば、自分が信頼できる方に教わるのが最善策だと思います。
けど色々あるから楽しくてつい見ちゃいますよね…。
だけど…目的地があるのに 目の前に100本もの道があったらどうしますか?
今の時代は皆知らない内にこんな道に立たされています。
あなたが行きたいのはどこ?
中には何本かゴールに近づくことができる道もあるでしょう。しかし、ゴールから遠ざかる道もあるのです。
楽しそうな道と思って歩き出したら…すごく遠回りしてしまいます。
皆さんにそんな事をしてほしくないから、真剣に書いています。
目移りせず、一つのものをじっくり学ぼう
その他の諸注意
1. 動画の人を比べて「この人は下手だわ」とか悪口を言ってはいけません。
人を比べたりするのは、音楽に限らず健全な考え方ではありません。いつしか自分と他人を比べ出す事になります。
「この人の素敵な所はここだ」と、良い点だけを学んでください。
2. ハウツー系動画は特に理論的な事が絡むものは、そもそもあまり見ないことをお勧めします。
理由は、理論学習において必要な学習順序を知らない為です。(例えばマイナースケールを知らないのに、モードスケールを練習するなど)
「めんどくさ~、知りたい動画だけ見ればいいやん…」と私も思いたいです。
しかし動画では自分が知りたいものだけピックアップしてしまうため、学習順序がめちゃめちゃになりがちです。
ふ~ん、と思うでしょう
それはつまり色々と吸収しているようで、穴だらけの状態になることを意味します。
上達とは積み重ねるものです。穴があったらまずそれを埋める必要があります。
そのような効率の悪い練習をずっと続けたいでしょうか?
そんな勿体ない事になってしまうギタリストがとても多いので、私達は警鐘をならしています。
基礎とは、プロでも常に磨き続けるほど大切なものなのです。
自分が良いなと思ったものだけ拾い集めて、はい出来上がり!とそうはならないと思います。
実は過去の私もそうでした。この記事でも書いています。
現在は10年以上前のYOU TUBE等がない当時より、選択できる情報の量が今の数百倍以上になっていると言われています。
逆に言うと自分で必要な情報を選び出す事がとても難しい時代です。
自分に必要な学習方法が知りたければ私の方でもお受けしますのでご相談ください。
本日の締め
・動画は情報です。受け取り方が大切です
・無理に弾き方を真似するとフォームがめちゃめちゃになる危険があります
・見る場合は、自分に必要だと感じるものを1つ見つけてじっくりと学びましょう
・注意しながら見る事で、成長への悪影響を避けられます
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2018.7.25
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