普段皆さんはTAB譜と五線譜の楽譜どちらを使用していますか?
TAB譜というのはご存知と思いますが、ギターTABであれば
6線譜に数字(フレット)が書いてあります。
好きな曲を弾きたければTABのギタースコアを購入し、バンドで演奏したければバンドスコアを購入すれば良いと思います。
一方、五線譜による通常の読譜です。
普通プロの現場でTAB譜が使われる事はほぼありません。
何故なら6線譜TABというのはギターしか通用しないからです。
なので専門学校や音楽大学では五線譜の読み書きを訓練します。
私はバーズアイギタースクールの他、音楽教室や音楽専門学校でも講師をさせて頂いておりまして、
学校などでは五線譜をしようする事が推奨されます。
実際には授業内容によってTABも使われるのですが(これはバークリーでも同じ)
一概にTAB譜の善し悪しについて結論づけは出来ません。
というか段階的に使い分けるものと考えています。
音譜を初見で演奏できるようになるには、
①書いてある音譜の瞬時理解と、ギターのネックにある音の瞬時理解が出来ている
②それを無意識でしてさらに、記譜された音譜から適切なポジションを選らぶ
という事が行われています。
これは読譜練習を繰り返す内に無意識に養われていく事だと思います。
さて、ではTAB譜は悪いのか?という事ですが、全くそういう事ではありません。
プロを目指すなら即TABの使用をやめさせるという講師の方もいますが、私は少しその意見とは違います。
ギターの場合、ポジショニングという考え方が非常に重要です。
例えば、ドミソと書かれたメロディがあるとします。
この情報だけでも、ギターでは10個以上の弾き場所がある訳です。
プロは経験上その最適な場所が比較的すぐに分かります。
しかしその経験が不足している場合には、まず何弦の何フレットにドがあるのか…と考えるところからスタートするので、
めちゃめちゃ時間がかかります。
その時間をショートカットするのが読譜練習です。
しかし、TAB譜に初めからベストに近いだろうポジションが書かれていますから
それにしたがって弾けば、無茶苦茶なフィンガリングにはならないはずです。
(勿論、フォームがしっかりしているとかいう話はここでは外します)
ではどのタイミングで読譜は必要になってくるのか?
という事ですが、
個人的には
音楽理論の三和音やインターバル、メジャースケールを5ポジション覚える辺りで徐々に訓練していく
のが良いと思います。
プロを目指さないからTABだけで良いという方も居られると思いますし、そう言われればそれでも問題はないと思います。
しかし譜面が読めるという事は単に読譜の能力が養われるだけでなく
①書いてある音譜の瞬時理解と、ギターのネックにある音の瞬時理解が出来ている
この力が付く事なので、間違いなくギターのネックを理解して自由に演奏できる事に繋がると言えると思います。
結論として、
五線譜での読譜が出来るようになると、ギター演奏の向上にも大きな効果がありますので
段階的に使用していくのがおススメです。
はじめは、ジャズスタンダードのリードシートを使うのがおススメです。
ワンコーラスのメロディがリズムも簡略化されたもので、曲の学習もでき比較的とっつきやすいです。
20曲くらいジャズスタンダードのメロディを弾いてみたら、読譜専用の本で練習するのをおすすめします。
僕も良く使用したWilliam Leavittの「Melodic Rhythms For Guitar」
これは読譜のための良書だと思います。簡単なリズム読みから玉読みまで、良い配分で練習できます。
BLOG, 【B】ギター中級者 TAB譜|ギター楽譜|初見演奏|読譜ギター
2018.5.5
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